iPhoneのホームボタンが効かなくなるという事例を検証

日本のみならず、世界的にスマートフォンの普及率はぐんぐん伸び続け、スマートフォンの元祖iPhoneは3Gから数えて3世代目。Apple製品が大好きな私は日本発売直後に3Gの16GBを購入し、今のiPhone4で3世代目。

1代目の3Gは発売当日の2008年7月11日に購入したので、気がつけばiPhoneユーザー歴がちょうど3年を越えたところです。

私の周囲にもiPhoneユーザーは大勢いますが、発売から3年も経つとどうしても故障や破損といった話を聞く機会も多くなります。iPhoneのような精密機器はとても細かい部品を多用していますし、その内部や構造を知れば知るほど、信じられないような耐久性を持っているなと感心します。でも普通に使っているとへたった、壊れたというのはどうも納得がいかない症状なんですよね。

iPhone3Gスケルトン仕様!なわけない。

iPhone3Gスケルトン仕様!なわけない。

最近もツイッターで、iPhoneのホームボタンが効かなくなったというツイートをよく見かけるようになりました。主には3Gや3GSを使っているユーザーさんのようです。

知人もツイッターで「iPhoneのホームボタンが反応が悪い」とつぶやいていたので、「6000回で効かなくなるらしいよ」とネタでリプライしたのですが、ホームボタンの耐久性から考えてもあながちネタとも言い切れません。一日平均で8〜10回くらいホームボタンを押したとして、2年で6,000~7,000回くらいはホームボタンを押してることになります。逆に考えれば爪先ほどのホームボタンをそれだけ押せば接点構造的に不具合が出てもおかしくないと思うんですよね。

で、やたらとツイッターで「iPhoneのホームボタンが効かない、修理はどうしたら…」とか「iPhoneのホームボタンデコピン」とか見かけるので、友人でプロのiPhone修理屋さんをしているTさんにも聞いてみました。

私「TさんiPhoneのホームボタン効きが悪くなったら接点復活で治るの?」

Tさん「ホームボタンは薄い鉄板が入ってバネの代わりをしてます。そこがへたってきたんだと思います、フレックスケーブルごとの交換になると思いますよ。一回診ましょうか?」

おお、さすがプロ。私的には接点復活剤(一種の潤滑オイル)を吹きかけることによって、接点の劣化を解消出来ると思っていたのですが、どうやらiPhoneのホームボタンはプラスチックと金属の複合的な仕組みのようです。Tさんのレスで想像したのが、昔のおもちゃで金属の凹凸をペコペコさせる蝉。ぺこんぺこんってやつですけど、わかりにくいかな?

そこで自らのiPhoneを分解して検証してみました!(ここから先の分解は自己責任で!壊れても責任もちませんからね)

まずはiPhone3Gのコネクタ横にあるネジを外します。これは市販の精密ドライバーの+で簡単に外れます。私は100均のドライバーであっさりと外しました。ケースと表面のパネルを接続しているのはこの二本のネジだけです。

iPhone3G、3GSは普通の精密ドライバーで分解できる。

iPhone3G、3GSは普通の精密ドライバーで分解できる。

続いてケースと表面を分離しますが、さすがは精密機械!ネジを外しただけでは分離できません。そこで役に立つのが吸盤です。部屋の隅に転がっていた吸盤を表面パネルにペタッとくっつけて引き抜きます。はい、これでパネルと本体の分離は完了です。

部屋の隅に転がっていた吸盤をパネルにペタッと貼り付けて

部屋の隅に転がっていた吸盤をパネルにペタッと貼り付けて

iPhoneの本体上方向に引っ張るとケースからパネルが分離

iPhoneの本体上方向に引っ張るとケースからパネルが分離

続いて、ホームスイッチの構造を分かりやすくするために、ガラスから表示パネルを外して分離してみます。5本のネジでガラスと表示パネルが固定されていたのですが、この分解は素人厳禁です、必ず壊れます!私も壊しました!

ガラスから表示パネルを分離。5本の小さなネジで接続されている

ガラスから表示パネルを分離。5本の小さなネジで接続されている

で、これが無理矢理こじって壊した表示パネルです…くっきりとクラックが入ってますね。。。この際「人柱」でホームボタンを外してみます!

表示パネルです。見事なクラックが…。この時点で再組み上げを断念しました。

表示パネルです。見事なクラックが…。この時点で再組み上げを断念しました。

ガラスパネルだけになったところで、ホームボタンの構造が何となく分かってきました、想像通りのペコペコスイッチです。ここの構造はなるほどな〜と思いました。ホームボタンはほとんど隙間のない精度でパネルに装着されていますが、これは防塵、防滴を考慮しての設計でしょう。金属接点と樹脂の二重加工です。つまりボタン本体にペコペコ金属とコーティングのための樹脂を施してあり、直接的な金属接点にはなっていないのです。接点のON、OFF信号は微細なフレックスケーブル(フラットケーブル)によって本体に送られる仕組みです。

精密そのもの、これを見て分解&メンテを自分で出来るわけがないと確信しました。

精密そのもの、これを見て分解&メンテを自分で出来るわけがないと確信しました。

さあ、それではこのホームボタンをパネルから外してみましょう。(絶対に真似しないでください!壊れます!)私はこの時点で修復不可能だと確信して外しました、その結果が以下の写真です。ボタンとケーブルを分離していますが、本来は当然繋がっている部品です。

細かすぎるし!

細かすぎるし!

とまあ、こういう感じでiPhoneの部品はとても精密で、特に多用するホームボタン部分は設計的にもこの構造が限界だと思います。そりゃ6,000回くらい押したら効きも悪くなるでしょう。というか、普通に考えてここまでの機構的な設計の小さなボタンを数千回も使えたらそれはお得?

…だと思いませんか?

iPhoneのホームボタンの効きが悪い、反応が悪い、修理したいと思ったら迷わずプロに任せましょうw

iPhone修理プロショップ